ARを使った遠隔指示
Vuforia Chalkは、AR(Augmented Reality=拡張現実)を用いたコミュニケーションツールです。 機能はとてもシンプルで、自分の、あるいは相手のカメラが写す画面を共有しながら通話をし、その画面上に書き込み(=Chalk)を行うことができます。言葉だけだと伝わりづらい、動画でもどこを示しているかが分かりづらい、そういった場合に的確に意図と指示を伝えることができるでしょう。
誰かに電話で操作の説明をするとき、「あれ」、とか「そこ」、といった言葉をよく使うのではないでしょうか。例えば、レバーを下側に回す作業が必要な場合、「そこから2番目のパイプの上の3番目の・・・」。明確に伝えるための言葉が余計に複雑にしてしまいます。それより、相手の画面を見ながら、操作して欲しい部位を、まるで囲んだり矢印を書いて動きを示してあげれば直感的に理解することができるでしょう。
そのため、直感的に理解できる点で、Vuforia Chalkは、より的確な意思伝達をリモートのコミュニケーションで行うことができるでしょう。また、画面の書き込みは固定されるので、見失うこともありません。
ARの落書きアプリは多く存在する中、ビデオ通話+ARのアプリはいまだ数少なく、遠隔サポートの体験を刷新する新機軸として期待がかかっています。
フィールドサービス
ユースケースとしては、現場の方が機器トラブルに見舞われた際に、遠隔指示で技術的支援を受けることが考えられます。
今までは、現場作業員がトラブルに対応できない場合、エンジニアを派遣しフィールドサービスを行う必要がありましたが、そういった派遣費用も削減することができます。
また、現場の作業員がまだ不慣れな際でも、熟練者と連絡をとることで、作業がスムーズに進み、作業員同士でのノウハウを縮める手段にもなるでしょう。
IoTとの連携
PTC社のIoTプラットフォームThingworxとも連携しており、機器の動作状況をタブレット端末などを利用しディスプレイに表示させ、問題がある場合、画面上からChalkを呼び出すことも可能です。