Creo ParametricやPro/EはFlexnet(Flexlm)というライセンス管理ソフトからライセンスを取得して起動します。ところが、もう使用していないのに、ライセンスサーバーに未返却(掴んだまま)の状態に陥ることがあります。この状態だと、ライセンスを未返却のPCだけでなく、他のPCもそのライセンスを使用することができません。そんな時は、ptcflush(ピーティーシーフラッシュ)ユーティリティーを使って未返却ライセンスを強制的に返却することができます。
ptcflushの使用方法
- まずは、ptcstatusで状況を確認します。コマンドプロンプトを起動したら、図のように入力してEnterキーを押します。
ここでは、コマンドをフルパスかつダブルクォーテーション(")で囲んでいます。ここが大切です。もしダブルクォーテーションで囲まない場合、スペースの前のCreoで止まってしまいます。
図例はCreo 2.0ですが、Creo Elements/Pro 5.0であれば、
"C:\ptc\Creo Elements\Pro5.0\bin\ptcstatus.bat"となりますし、Pro/E Wildfire 4.0であれば、"C:\ptc\proeWildfire 4.0\bin\ptcstatus.bat"のようになります。 - 結果を確認します。次の図は、結果のサンプルです。この結果からライセンスサーバーは、「LIC-SVR-PC」、ライセンス「PROE_FoundationADV」は、「CREO-PC」というクライアントPCの「cad-1」というユーザーが使用していることがわかります。ここで7788がポート番号で、101がハンドル番号と呼ばれています。
PTCFLUSHで必要な情報は、PTCSTATUSの結果(上図)から以下のようになります。
フィーチャ名: PROE_FoundationADV
ライセンスサーバー名: LIC-SVR-PC
ポート番号: 7788
ハンドル番号: 101 - ここでは、「CREO-PC」というPCのユーザー「cad-1」が「PROE_FoundationAdv」ライセンスを掴みっぱなしで解放されないという想定で、ptcflushを実行します。
ptcflush <フィーチャ名> <サーバ名> <ポート番号> <ハンドル番号>
【例】
"C:\PTC\Creo 2.0\Parametric\bin\ptcflush.bat" PROE_FoundationAdv LIC-SVR-PC 7788 101
と入力し、Enterキーを押します。
実行すると、lmutil - Copyright...だけが表示されます。
以上で、指定したライセンスは解放されました。
注1)ptcflush は10分毎に使用できます。10分に満たないと次のようなメッセージが表示されます。
lmutil - Copyright (c) 1989-2008 Acresso Software Inc. All Right Reserved.
lmremove: lmremove request before the minimum lmremove interval. (-64,200)
注2)ptcflushの入力方法(構文)を忘れてしまったら、コマンドプロンプトでptcflush.batだけを実行します。そうすると、どのように入力しなければいけないか、サンプルが表示されますので便利です。