ファミリーテーブルとは

設計モデルを作成する際にファミリーテーブルを使用することで、既存のモデルのバリエーションを作成し、複数のインスタンスを簡単に作成できます。ねじ、ボルト、ナットなどの標準部品の作成で特に便利です。

cpb_126000_01

 

ファミリーテーブルは、行と列からなるスプレッドシートです。ファミリーテーブルは、以下の要素から成ります。

  • ジェネリックオブジェクト(ベースオブジェクト)

ファミリーテーブルのすべてのメンバーがジェネリックオブジェクトに基づいています。

  • インスタンス

ジェネリックモデルに基づいてテーブルに作成されたファミリーメンバーです。

  • 可変インスタンス

ジェネリックモデルで指定したアイテムをインスタンスで可変にできます。

 

ファミリーテーブルの各行には、部品のジェネリックモデルおよびインスタンスとその値が表示されています。ジェネリックモデルはファミリーテーブルの先頭の行に表示されます。

ファミリーテーブルの列を使用して、インスタンスで可変にするジェネリックモデルのアイテムを指定します。ファミリーテーブルには列名のヘッダーも表示されます。

インスタンスは仮想であり、ファミリーテーブルを作成するときに、インスタンスごとに追加の「*.prt」ファイルは実際には作成されません。特定のインスタンスを開いた場合、実際にはジェネリックモデルが先に開いた後で、そのインスタンスのファミリーテーブル行の情報に従ってジェネリックモデルが再生されます。

 

ファミリーテーブルは、以下の目的に使用できます。

  • 多数のオブジェクトを1つのモデル内に簡単に作成して少ない容量で保存する
  • 部品の生成を標準化することで時間と作業の手間を省く
  • 1つの部品のバリエーションを1つずつモデリングする代わりに、1つの部品ファイル
    から生成する
  • リレーションを使用してモデルを変更することなく、部品の小規模なバリエーションを作成する
  • 部品カタログまたは図面に追加可能な部品のテーブルを作成する

 

 

アイテムと値の種類

ファミリーテーブルにインスタンスで可変にするジェネリックモデルのアイテムを「列」に追加します。ジェネリックで指定した各アイテムが、指定した順序でテーブルに追加されます。
ファミリーテーブルで使用できるアイテムには、以下の種類があります。

cpb_126010_01

 

次に、テーブルにインスタンスの名前の「行」を追加し、各インスタンスの可変アイテムの値を設定します。アイテムのタイプによって設定する値のタイプが異なります。

  • 「Y」または「N」

「Y(Yes)」を指定すると、そのインスタンスの再生サイクルに含まれます。
「N(No)」を指定すると、抑制されます。

  • 数値

寸法やパラメータに異なる値を指定できます。テーブルのすべての寸法のセルに値が指定されている必要があります。

  • アスタリスク(*)

そのアイテムはジェネリックの値が使用されます。

 

 

インスタンスを検証

ファミリーテーブルの定義が完了すると、「ファミリーインスタンスを検証」を使用して、ファミリーテーブルインスタンスを検証します。テーブルのインスタンスに指定されている値を使用して、各インスタンスの再生が試みられます。
適切に再生ができた場合、検証ステータスは「成功」と表示され、再生できなかった場合は「失敗」と表示されます。

cpb_126010_02

 

 

インスタンスを開く

インスタンス名を選択し、「開く」をクリックすることで、インスタンスを開いて確認できます。

cpb_126010_09